ギターの始め方

エレキギターはアンプなしでも弾ける?初心者に必要な機材と練習方法

エレキギターはアンプなしでも練習できる?生音でできることと確認しにくいこと、スピーカーを鳴らさずに音を聴く方法、初心者が最初の機材を選ぶ基準を解説します。

GUITAR ONE編集部
自宅の鏡の前でアンプにつながずにエレキギターの構え方を確かめる女性

「エレキギターを始めたいけれど、アンプも一緒に買わないと弾けないのだろうか」

自宅で大きな音を出せない、置き場所がない、まだ続けるか分からない。そんな状況では、ギター本体に加えてアンプまで買うべきか迷うでしょう。

結論からいうと、エレキギターはアンプにつながなくても、小さな生音で指の練習ができます。 ただし、曲で聴くようなエレキギターの音や、弾き方によるノイズまで確かめるには、アンプやヘッドホンアンプなど、音を増幅・加工する機材が必要です。

ここで大切なのは、「スピーカー付きのアンプを必ず買うか」ではなく、増幅した音をどの方法で聴くかを決めることです。

この記事では、完全初心者を基準に、アンプなしでできる練習と難しい確認、スピーカーから音を出さない方法、最初の機材を選ぶ順番を解説します。

結論:生音でも練習できるが、増幅した音を確認する環境は用意したい

エレキギターの弦を弾けば、アンプにつながなくても音は出ます。アコースティックギターより小さいものの、自分の手元で音を聞きながら、指の位置や動きを練習できます。

一方、エレキギターは、弦の振動を電気信号に変え、アンプなどを通して鳴らすことを前提にした楽器です。ギター本体の生音と、機材を通したあとの音は同じではありません。

そのため、次のように考えると分かりやすくなります。

  • アンプなしの生音だけでも、ギターを持って動きを練習できる
  • スピーカーから大きな音を出さなくても、ヘッドホンで増幅した音を聴ける
  • 毎回コンボアンプを使う必要はないが、ときどきは電気を通した音を確認したい
  • 最初から大きなアンプや多くのエフェクターを買う必要はない

「アンプを持っていないから始められない」わけではありません。ただし、生音だけで長く完結させず、自宅のヘッドホン環境や音楽スタジオなどで、本来の出力音も確かめられる形を作りましょう。

アンプなしの生音で、できること・確認しにくいこと

アンプなしの練習が役立つかどうかは、その時間に何を練習するかで変わります。

生音でも取り組みやすいこと増幅した音で確認したいこと
ギターの構え方音色や歪み方
左手の指の位置弾く強さによる音量・音質の変化
コードの形と切り替え弾いていない弦のノイズ
ゆっくりした運指ミュートができているか
ピックを当てる弦の確認曲や伴奏に混ざったときの聞こえ方

たとえば、Cコードの指の形を作る、一本の弦を順番に押さえる、コードチェンジをゆっくり繰り返すといった練習は、生音でも進められます。

ただし、生音を聞こうとして必要以上に強く弾くと、アンプへつないだときに音が大きくなりすぎたり、余計な弦まで鳴ったりすることがあります。生音で聞こえる大きさを目標にせず、力を抜いて弦へ触れる感覚を確かめましょう。

短い運指は生音、最後にヘッドホンで出力音を確認する、と同じ練習の中で分けても構いません。

初心者が増幅した音で確認したい3つのこと

1. 弦を弾く強さ

エレキギターは、軽く弾いた音と強く弾いた音の違いもアンプを通して表現できます。

生音だけを大きくしようとすると、いつも強く弾く癖がつきやすくなります。増幅した音を聞けば、軽く弾いても十分な音量が出ることや、強弱によって音の輪郭が変わることを確かめられます。

最初は上手な強弱をつける必要はありません。同じ弦を軽く、普通に、少し強く弾き、出てくる音の違いを聞くだけで十分です。

2. 弾いていない弦のノイズ

押さえている弦の音だけでなく、触れた隣の弦や、離した指から出る音も増幅されます。

生音では気にならなかった小さな音が、アンプを通すとはっきり聞こえることがあります。これは失敗というより、右手や左手で不要な弦を止める「ミュート」を覚えるための手がかりです。

ノイズを完全になくしてから曲へ進もうとせず、短いフレーズを弾きながら、どの動きで余計な音が出たかを確認しましょう。

3. 自分が出したい音に近いか

ロックの歪んだ音、輪郭のはっきりしたクリーンな音、残響のある広い音など、エレキギターの印象は機材の設定でも変わります。

ギター本体の生音だけを聞いて、「好きな曲の音と違う」と判断する必要はありません。まずはアンプのクリーンな音を鳴らし、その後に歪みやエフェクトを少しずつ試すと、何が音を変えているのか分かりやすくなります。

最初から細かな音作りを覚える必要はありません。「この音なら、もう少し弾きたい」と感じる設定を一つ見つけることを目標にしてみてください。

スピーカーを鳴らさずにエレキギターの音を聴く方法

「アンプなし」という言葉は、スピーカー付きのギターアンプを使わない意味で使われることがあります。しかし、ヘッドホンでエレキギターらしい音を聴く場合も、ギターと耳の間では音を増幅・加工する機材が働いています。

主な方法は次の3つです。

ヘッドホン出力のある小型アンプ

エレキギターと小型アンプをシールドでつなぎ、アンプへヘッドホンを接続します。

日中は内蔵スピーカー、夜はヘッドホンという使い分けをしたい人に向いています。機種によっては、ヘッドホンを挿すとスピーカーが消音されます。

購入前には、ヘッドホン端子の有無、端子の大きさ、スピーカーが消音される仕様かを確認しましょう。

ギターへ直接挿すヘッドホンアンプ

手のひらに収まる程度のヘッドホンアンプをギターへ挿し、そこへ有線のヘッドホンやイヤホンをつなぐ方法です。

大きなアンプや長いシールドを広げずに使いやすく、収納場所を抑えたい人にも向いています。使える音色、エフェクト、電源方式、接続できるヘッドホンは機種によって異なります。

マルチエフェクターやオーディオインターフェース

ヘッドホン出力のあるマルチエフェクターを使う方法や、オーディオインターフェースを介してパソコンへつなぐ方法もあります。

多くの音色を試したい、将来録音したい、パソコン上のアンプシミュレーターを使いたい人には便利です。一方、接続やソフトウェアの設定が増えるため、完全初心者が最初から選ばなければならない方法ではありません。

なお、一般的なヘッドホンをエレキギター本体へ直接挿しても、通常の練習環境にはなりません。ギターとヘッドホンの間に、ヘッドホン出力を備えたアンプや機材を用意します。

マンションやアパートで残る生音、振動、時間帯の考え方は、エレキギターをマンションで練習する方法で詳しく解説しています。

最初にスピーカー付きのアンプを買うべき?

すべての初心者が、ギターと同時にスピーカー付きのアンプを買う必要はありません。普段どのように音を聞きたいかで選びます。

日中に部屋で音を出したい

小型アンプが候補になります。スピーカーから空間へ出る音と、ギターを弾いたときの振動を一緒に感じられます。

大きさや出力の数字だけでなく、自宅で扱える音量、置き場所、ヘッドホン端子、操作の分かりやすさを確認しましょう。

ほとんどヘッドホンで練習する

ヘッドホン出力のある小型アンプか、ヘッドホンアンプが候補です。

将来スピーカーから鳴らしたいなら小型アンプ、収納と準備の少なさを優先するならヘッドホンアンプ、と考えると選びやすくなります。

録音や多くの音色を試したい

マルチエフェクターやオーディオインターフェースも候補になります。ただし、必要なケーブル、対応端末、アプリ、ヘッドホンまで含めて接続方法を確認してください。

まだ続けるか分からない

ギター本体とアンプをまとめて買う前に、借りて試す方法があります。

ギターとアンプを同時に鳴らすと、本体の見た目や持ちやすさだけでなく、自分が惹かれる音も購入基準にできます。ギターを持っていなくても参加できる体験なら、必要な機材を実際に見てから考えられます。

ギター本体を含めた費用の分け方は、ギターを始めるための予算と必要なものも参考にしてください。

初めてアンプから音を出す手順

機材によって端子や操作は異なりますが、初めて音を出すときは、急に大きな音が出ない順番で進めます。

  1. アンプの音量を下げ、電源が切れていることを確認する
  2. エレキギターとアンプをシールドでつなぐ
  3. ギター本体のボリュームを上げる
  4. アンプの電源を入れる
  5. まず歪みの少ない音を選ぶ
  6. 弦を軽く鳴らしながら、アンプの音量を少しずつ上げる
  7. 音が出たら、音量を保ったまま強弱や短いフレーズを試す

最初からすべてのつまみを動かすと、どの設定で音が変わったか分かりにくくなります。まず音量を決め、次に歪みの量、その後に高音・低音やエフェクトを一つずつ変えましょう。

音が出ない場合は、音量を急に上げる前に、ケーブルが両端まで挿さっているか、ギターとアンプのボリュームが下がっていないか、ヘッドホン接続によってスピーカーが消音されていないかを確認します。

大きな音を出せる場所でアンプの操作から試したい場合は、初心者が一人で音楽スタジオを使う方法も選択肢です。

アンプなし練習と、アンプを使う練習を分けよう

毎回の練習を、最初から最後までアンプにつなぐ必要はありません。準備できる時間と、その日の目的に合わせて分けられます。

たとえば、生音ではコードの形をゆっくり作り、ヘッドホンでは一本ずつきれいに鳴るか確認する。短いフレーズを生音で覚えたあと、アンプを通して余計な弦が鳴っていないか聞く。このように同じ課題を二つの環境で確認すると、それぞれの利点を使えます。

一方で、「アンプを出すのが面倒だから」と増幅した音をまったく聞かなくなるなら、準備の少ないヘッドホンアンプなどを検討する価値があります。機材の性能だけでなく、実際にギターへ戻りやすいかも大切な選択基準です。

まとめ:アンプを買うかより、増幅した音をどう聴くかを決めよう

エレキギターは、アンプにつながなくても小さな生音で練習できます。指の位置、コードの形、ゆっくりした運指などは、生音でも取り組めます。

ただし、弾く強さ、不要な弦のノイズ、歪みやエフェクトを含む音色は、アンプなどを通した音で確認したい要素です。

スピーカーから大きな音を出せなくても、ヘッドホン出力のある小型アンプ、ヘッドホンアンプ、マルチエフェクターなどの方法があります。最初から大きなアンプを買う必要はありません。

まだギターも機材も持っていないなら、一度借りて、アンプから出る音とヘッドホンで聞く音を試してみてください。自宅でどの方法なら無理なく続けられるかが見えてから、必要な機材を選んでも遅くありません。

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